インボイス登録番号(T+法人番号)の確認方法と、取消・失効の見方
公開: 2026年10月11日 執筆: 株式会社ディアスタット(編集方針)
2023 年 10 月に始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、請求書に記載された「登録番号」が国税庁に登録された有効なものかどうかを、受け取る側が確認する必要があります。法人の登録番号は法人番号から機械的に決まるため、法人番号が分かれば登録状況を調べられます。本記事では、登録番号の仕組みと、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで確認できる項目の読み方をまとめます。
登録番号は「T + 法人番号」
法人の適格請求書発行事業者の登録番号は、ローマ字の T に続けて 13 桁の法人番号を並べたものです。たとえば法人番号が 2012401043351 の法人なら、登録番号は T2012401043351 になります。登録番号のために新しい番号が発行されるのではなく、既存の法人番号がそのまま使われます。
一方、個人事業者や人格のない社団等には法人番号がないため、登録時に T に続く 13 桁の固有の番号が付されます。この番号はマイナンバー(個人番号)とは無関係です。本記事では法人の登録番号を中心に説明します。
| 事業者 | 登録番号の構成 | 法人番号との関係 |
|---|---|---|
| 法人 | T + 法人番号 13 桁 | 法人番号と同一。チェックデジットも法人番号のものがそのまま使われる |
| 個人事業者・人格のない社団等 | T + 13 桁の固有番号 | 法人番号ではない(マイナンバーでもない) |
請求書に書かれた登録番号から T を外せば法人番号になるので、本サイトの検索欄にそのまま 13 桁を入力すれば、その法人の商号・本店所在地・変更履歴を確認できます。
国税庁の公表サイトで確認できる項目
適格請求書発行事業者の登録状況は、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で公表されています。法人について公表される主な項目は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 登録番号 | T + 法人番号 |
| 氏名又は名称 | 法人の商号。国税庁の法人番号公表サイトと同じ名称 |
| 本店又は主たる事務所の所在地 | 法人の本店所在地 |
| 登録年月日 | 適格請求書発行事業者としての登録の効力が生じた日 |
| 取消年月日 | 登録が取り消された日(取消があった場合のみ) |
| 失効年月日 | 登録の効力が失われた日(失効があった場合のみ) |
個人事業者の場合は本人の申出があれば屋号や事務所の所在地も公表されますが、法人の場合は上記の項目が基本です。
登録年月日・取消年月日・失効年月日の意味
登録年月日
その事業者が適格請求書を発行できるようになった日です。登録年月日より前の日付の取引については、その事業者は適格請求書を発行できません。請求書の取引年月日が登録年月日以降かどうかが確認の基本になります。制度開始時に登録した事業者の多くは 2023 年 10 月 1 日が登録年月日になっています。
取消年月日
税務署長が行う行政処分として登録が取り消された日です。事業者が届出書を提出してやめた場合はこちらではなく、次の「失効年月日」に記録されます。国税庁の Web-API の FAQ では、事務処理の都合による「削除」の処理でも取消年月日に値が入る場合があると説明されています。いずれの場合も、取消年月日以降の取引については、その事業者は適格請求書を発行できません。
失効年月日
登録が効力を失った日です。国税庁の Web-API の FAQ によると、次の 3 つの場合に記録されます。
- 事業者が「適格請求書発行事業者の登録の取消しを求める旨の届出書」を提出した場合。失効年月日は、原則として届出書を提出した日の属する課税期間の翌課税期間の初日です(課税期間の末日から起算して 30 日前の日から末日までの間に提出した場合は翌々課税期間の初日)。このため、届出の後も失効年月日までは登録が有効で、将来の日付の失効年月日が先に公表されることがあります。
- 事業を廃止した場合。失効年月日は事業を廃止した日の翌日です。
- 法人が合併により消滅した場合。失効年月日は合併により消滅した日です。
免税事業者に戻る、事業を縮小するなど事業者側の事情による届出も失効に含まれるため、失効の事実だけで事業の実態を判断することはできません。合併消滅や事業廃止による失効は、国税庁の法人番号データの登記記録の閉鎖や吸収合併の変更履歴と突き合わせると状況が分かります。失効後に再度登録申請をして登録し直すこともできます。
本サイトでは、取消・失効の情報を扱う際は国税庁が公表する語(「取消」「失効」)と年月日をそのまま表示し、「廃業」「倒産」などの評価や推測を加えない方針です。
全件データと差分データ
公表サイトは画面での検索だけでなく、データのダウンロードと Web-API も提供しています。
| 提供形態 | 内容 |
|---|---|
| 全件データ | 前月末時点で登録されている全事業者のデータ。法人・個人などの区分ごとにファイルが分かれている |
| 差分データ | 日々の新規登録・変更・取消・失効を反映した差分。日次で提供される |
| Web-API | 登録番号を指定して登録情報を取得する API。利用にはアプリケーション ID の取得(無料)が必要 |
法人の登録番号は法人番号と同じなので、全件データを法人番号データと結合すれば、名寄せをせずにすべての法人に「登録あり・登録なし・取消・失効」の状態を付けることができます。本サイトではこのデータを法人番号に紐付けて法人ページに表示する機能を準備しています。利用条件は国税庁サイトの利用規約(政府標準利用規約に準拠)に従います。
取引前に登録番号を確認する手順
- 請求書・見積書の登録番号を控える。T に続く 13 桁をそのまま記録します。桁数が 13 桁でない、または T が付いていない番号は登録番号ではありません。
- 法人番号として正しいか確認する。本サイトの検索欄に 13 桁を入力すると、チェックデジットが合わない番号は検出されます。実在する法人番号なら商号と本店所在地が表示されるので、請求書の発行元と一致するかを見ます。
- 国税庁の公表サイトで登録状況を確認する。登録番号で検索し、名称・所在地が一致することを確認したうえで、取引日が登録年月日以降であり、かつ取消年月日・失効年月日のいずれよりも前であることを確認します。国税庁の Web-API の FAQ でも、取消年月日・失効年月日以降は適格請求書発行事業者ではなくなると説明されています。日付が付いていること自体ではなく、取引日との前後関係で判断してください。届出による失効は将来の日付で先に公表されることがあり、その日までの取引は有効です。過去の請求書を確認する場合は、取引日時点で有効だったかどうかを同じ基準で見ます。
- 変更履歴も見る。商号変更や本店移転があると、請求書の表記と公表サイトの表記が食い違うことがあります。本サイトの法人ページにある変更履歴で、いつ何が変わったかを確認してください。
- 定期的に再確認する。登録は取消・失効することがあります。継続取引先については、差分データの反映を前提に、少なくとも年に一度は登録状況を見直すことをおすすめします。
よくある間違い
- 法人番号を登録番号と誤解する。法人番号を持っていても、インボイス登録をしていなければ適格請求書は発行できません。T 付きの番号が公表サイトに存在するかを必ず確認します。
- 会社法人等番号(12 桁)を使う。登記簿に記載される 12 桁の番号は法人番号ではありません。先頭にチェックデジットを付けた 13 桁が法人番号で、登録番号は T + その 13 桁です。
- 取消・失効の日付を見落とす。公表サイトで名前が出ても、取消年月日や失効年月日が付いていればその日以降は無効です。逆に、日付が付いていても取引日がその日より前なら有効です。取引日と日付の前後関係まで確認してください。
出典
- 国税庁 適格請求書発行事業者公表サイト(https://www.invoice-kohyo.nta.go.jp/): 公表事項、全件データ・差分データ、Web-API の案内
- 国税庁 適格請求書発行事業者公表サイト「Web-API 機能に関するよくある質問」(https://www.invoice-kohyo.nta.go.jp/files/web-api_faq.pdf): 取消年月日・失効年月日の意味と取引日時点の判定
- 国税庁 法人番号公表サイト: 法人番号の構成と公表項目
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